2011年1月16日日曜日

今だから“バラエティー発” 石橋貴明が語る映画「矢島美容室」

 映画の原作と聞いて、何を思い浮かべるか。小説、マンガ、それにドラマ…。公開中の「矢島美容室 THE MOVIE?夢をつかまネバダ?」(中島信也監督)は、テレビのバラエティー番組も映画になることを示した作品だ。企画段階からかかわったとんねるずの石橋貴明は「これが当たったら、どんどんこれからも出てくる」とアピールする。

 「矢島美容室」は、フジテレビ系の人気バラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」から生まれた3人組の音楽ユニット。映画では、アメリカのネバダ州で美容室を営む36歳のマーガレット?カメリア?ヤジマ、17歳のナオミ、11歳のストロベリーという母子3人の笑いと涙の日々が、ミュージカルシーンを交えながら描かれる。

 「ドラマは映画化されるのに、なぜバラエティーからは作らないんだろう」。石橋は以前から、こんな疑問を抱いていたという。確かに小説やマンガ、ドラマの映画化はよくあるが、バラエティーは異例だろう。

 2年前の暮れ、矢島美容室として行った1万人無料コンサートの経験も、その思いを強くした。「お客さんのリアクションが良かった。ファミリー層が温かくなるような映画を、バラエティーから作ったら、ちゃんとできるんじゃないか。人を楽しませることは、バラエティーのぼくたちのほうが得意だから」

 ユニークなネーミングにはルーツがある。石橋と木梨憲武のとんねるずがかつて演じた不良バンドのコント「矢島工務店」。この大ファンだったDJ OZMAが番組で、現代版をやりたいと提案したのが始まりだ。「(キャラクターは)やり尽くした感があった。そこで全員が女の子になってしまうことだと思った」

 日本人の父親は失踪(しっそう)、アメリカ育ちの娘2人が父親を探して来日し、桜を見て自身に流れる日本人の血を認識する…。そんな人物像を作り込んだ。「彼女たちはそこで初めて日本の良いところ、悪いところも知る。そういうしっかりしたベースがあった上でふざけるわけです」と笑う。

 映画でも基本的な骨格は同じ。歌と踊り、笑いの場面が続くが、父親への思いを描いた場面には、日本を強く意識させる。笑って泣けるエンターテインメントの王道を行く作品だ。

 「不況の年はミュージカル映画が当たるそうです。ヒットして、寅さんや釣りバカ日誌に続くハートウォーミングな作品として、シリーズ化できれば(笑)」と石橋。閉塞(へいそく)感漂う今の時代こそ、“バラエティー発”が求められているようだ。(堀晃和)

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引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト

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